2007/10/25

あの医療機器はどこへ

『「携帯かけ放題」、風説流布容疑で手配のブローカー逮捕』 (2007/10/11,Nikkei Net)
このニュースを読んで,私はある会社(A社としましょう)のことを思い出しました.
以下イニシャルトークご容赦を.

A社は数年前,ある画期的な診断機器(B機器としましょう)を開発したと発表しました.それと同時に,立派なデモビデオやパンフレットをばらまき,マスコミには連日登場して話題となりました.B機器は当時,外国ベンチャーのC社がようやく製品化した段階で,国内某有名精密機器メーカーD社では研究段階でした.
そのA社が某E学会のシンポジウムでB機器を発表するというので私も見に行きました.
が,どうも様子がおかしいのです.
・確かにスライドは美しいが,B機器が実際に診断している映像が一切無い.
・承認前なのに,サンプルと称して医師に販売する予定(患者さんに使ったら違法です).
・生物学的安全性に関する私の質問に全く答えられない.
・独特な特許戦略(C社やD社に瞬殺されそう).
・それでいて野心的な事業計画.
「これは資金調達目当てだな」と私は直感的に思いました.しかしながら具体的な証拠があるわけでもなく,シンポジウムの先生方の間にも明らかに懐疑的な空気が流れていましたので,どうせ実用化されないのならまあいいか,と思いました.

あれから4年ほど経ちますが,未だに承認申請どころか動物実験の話も聞きません.

カケンヒ

花曇りとげぬき地蔵ぶらりぶらり
あたるも科研あたらぬも科研
(堀田良之,らしい)

カケンヒの季節ですが,皆様いかがお過ごしでしょうか.
そろそろ「学内〆切」なる,(仮の)デッドラインが迫っているのではないでしょうか.
先日も電車の中でPCを開いて研究計画調書を書いている人を見かけましたが,さすがに車内で
  • 紙の端をペンで塗り塗りしている
  • 液体糊と格闘している
人は見たことがありませんが・・・

カケンヒについては,どういう調書を書けば通るのかいろんな情報が流れています.大学独自に講習会を行うところとか,獲得のコツをネットに載せる人とかいますが,玉石混交で本当のところは分かりません.もっと審査プロセスがオープンになり,事後評価もしっかりすればより良質な申請が増えるとは思いますが.

さて,今回は大盤振る舞い企画,IRCASなりの「カケンヒ 10のコツ」ずばり,これですV(^_^)V.

1) キャッチーな造語(アルファベットならなおよろし)をタイトルに盛り込み,つかみはOK.
2) フォントは明朝体の10pt.スカスカの行間は心証が悪い.
3) CASで出すなら直球勝負で,工学系は「医用システム/医用生体工学」,医学系は「外科系臨床医学」の対応する項目にする.
4) 起承転結を明確にし,各項目の最後まで読ませる文章を書く.
5) 添削はボスに頼むより,秘書さんや彼氏・彼女の方がよい.
6) ポンチ絵は年配の審査員の受けが良くないらしい.
7) 研究分担者に必ず「エラい人」を入れておく.
8) 強調したい文章は何度も繰り返す.
9) 一生懸命頑張るのでエフォートは200%です.
10) 同じものでもとにかく3年出せば通る.



どれが(多分)本当でどれが真っ赤な嘘かは,皆様のご判断にお任せいたします.

2007/10/10

第16回日本コンピュータ外科学会のプログラム

大会ホームページが一向に更新されませんので,大まかな日程についてはとりあえず合同開催の第17回日本コンピュータ支援画像診断学会大会のホームページをご覧ください.
既報の通り,11月2日にはセッションは無く(ただし理事会があります),実質2日間です.

2007/10/04

PowerPointの憂鬱

私が学生の頃,工学系の学会発表の手段はOHPでした.一方で医学系の学会ではOHPが使われることはなく,もっぱらスライドかビデオでした.
ある日私は医学系の学会で発表することになり,発表用のビデオを作成して京都に向かいました.
ところが学会会場で発表受付をしてびっくり仰天,指定されていたメディアは弁当箱のような

「Uマチック」


私の持ってきたのは普通のVHSテープでした.
幸い知り合いの先生のコネで現地でUマチックテープにダビングし,事なきを得ました.

さて時代は変わり,学会発表といえばすっかりPowerPointが主流となりました(Keynoteの方ごめんなさい).
スライドの時代のトラブルといえばスライド送りがひっかかるとか,スライドが左右逆だとかその程度で済みましたが,PowerPointはひとたびトラブルが起こると復旧が大変です."No signal"と表示されたスクリーンを前に,演者はアセアセ,座長はオロオロ,フロアの先生方はイライラしているのをきっとご覧になったことがあるでしょう.
こういう事にならないように,各学会では以下のように「D-Sub15ピン」「省電力は切れ」「バックアップを用意せよ」「動画に気をつけろ」と口を酸っぱくして説いています.

主に起こりうるトラブルについては
がうまくまとめてあります.この中で「リハーサルに気をつけろ」は私も本番でやっちゃった事があります.スライドが勝手に切り替わるので,焦りまくりです.
これに加えて私自身が座長として経験したのは・・・
  • ・「スライドショー」時には外部出力に切り替わらないのに,Escでスライドショーを抜けると切り替えられた(なぜ??).
  • ・プロジェクターがセカンドディスプレーとして認識され,スクリーンに壁紙だけが表示された.
コンピュータ外科学会大会は発表時間が短いので,皆さん気をつけましょうね.
学生さんは研究室のプロジェクターで必ず予行演習しましょう.

2007/10/01

国際大会が直前にキャンセル?

ある学会のメーリングリスト経由で,次のような案内がありました.
このたびアジアグラフ国際大会として,11月に上海での開催を予定しておりました件で,中国側大会の要請により,今まで以上に大々的で熱烈盛大な国家的大規模大会のビジョンのもと,来年6月に延期されることになりました.
アジアグラフ委員会としては,慎重な検討を重ねました結果,この中国側からの前向きの日程延期の要請を了承する運びになりました.既に,ご投稿の準備を進められていた皆様には,日程延期の件では,まことに恐縮に存じますが,来年6月には,相当規模の充実した国際大会の開催が中国側で予定されているとのことですので,11月開催予定大会の延期をここに,ご通知申し上げさせていただきます.大会の詳細日程は,追ってご連絡させていただきます.
中国側の熱意ある事情もご賢察の上,なにとぞよろしくお願い申し上げます.
ASIAGRAPH 日本側担当委員会
前向きさがにじみ出るような文章ですね~.
国際学会が直前でキャンセルされるというのは,2001年のテロ直後やSARS騒動の時にいくつかありましたが,この平時にというのは寡聞にして知りません.
来年の6月って北京オリンピックの直前ですけど,どういう風に「熱烈盛大」なのか,見てみたいものです.

ASIAGRAPH in Shanghaiホームページ (本件については未掲載)

#それはそうと,アジアCASのトップページのイラストが,昭和っぽくていい味を出しています